香りづくりのWorkshop

先日、Workshopにて20名様のご対応をさせて頂きました。

団体様のご予約は初めてのことです。資料の準備やシミュレーションを済ませていざ本番。

講座の内容は「匂い袋づくり」です。7種の天然香料をブレンドしてオリジナルの香りを創っていただく体験型のリクリエーションです。

普段の生活の中では経験することのできない、お香の原料に触れる機会、原料の香りの違い、混ぜることによる新たな香りの発見などを通して、香りそのものに興味を持っていただく機会になれば良いなとはじめた取り組みです。

淡路島に観光にいらしたお客さまに淡路島のお香の歴史を知ってもらいたいと思って初めた企画が予約まで頂けるようになって感無量です。しかし、お客さまに満足いただけたのだろうかと準備不足もあり今回かなり反省点が残りました。そして課題も沢山いただき本当に良い機会をいただけたなと感謝しております。


ここで、日本の香の歴史の少し触れさせていただくと。

飛鳥時代

538年 仏教伝来とともに仏教儀礼として香が用いられた。

595年 日本書紀にて『ひと抱えもある大きな沈水香木が淡路島に漂着し、島人がそれと知らずかまどに入れて薪とともに燃やしたところ、その煙が遠くまで薫り、これを不思議なこととしてこの木を朝廷に献上した』と記述。

奈良時代

鑑真和上が仏教とともに香薬や配合技術を伝えた。このころから仏事から日常生活へ香りを楽しむ文化へと変化していく。

平安時代

貴族の間で香料を複雑に練り合わせ、日常的に香を楽しむ薫物が流行。枕草子、源氏物語にも影響を与える。

鎌倉・室町時代

武士が政権をとり、貴重な香木の香りそのものを楽しむ聞香が確立される。精神統一やステイタスを示すものとして用いられた。

江戸時代

武士から商人へと香り文化が広がっていき香道が確立される。線香の製造技術が中国より伝わり一般庶民の間でも広まっていく。

香りにはこのような歴史があります。

そして、私たちは現代の暮らしに合った香りを提案し、香の歴史を伝え受け継がせていく役割があります。これ程までに続いてきた歴史の重みを感じると重責ですが、香りを楽しむという面白さを少しでも伝えていくべく活動していきたいと思います。


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